子どもと家族と私とわたし
~ 失敗は○○の証し ~
みなさん、こんにちは。
21世紀型子育てProject主宰、ふぁみりあすのあゆみんです。
GWが明けたとたんに、お天気ぐずぐずしていますねー。お子さんのご機嫌もグズグズしていませんか?
今や国民病とも言われる「五月病」は子どもも無縁ではありません。
新生活に慣れてきたころにやってくるGW。家族と楽しい時間を過ごしていたのに、また緊張の空間に戻ると思ったら、グズグズしたくもなりますよね。励ましながら行かせるもよし。お休みしながらゆっくりリズムを取り戻すもよし。大事なのは、「あなたなら大丈夫だよ」って信じて寄りそうこと。親のマインドセットです。
今日のお話は、この時期の向き合い方にも通じる「失敗へのマインドセット」についてお届けしますね。
1. 失敗=ネガティブ の思い込みにさようなら
2. 失敗=ネガティブ と思ってしまう3つの理由
3. 失敗してもいいと思えるために
「失敗」っていうと、どうしてもネガティブなイメージがあるのですが、子育てにおいてはこの「失敗」がとっても大事。幼児期は毎日が新しい発見の連続。世界を探究して、自分らしさを見つけるために色んなチャレンジをする時期ですよね。
だからこの時期に「失敗は悪いこと」という印象を子どもには持たせたくないって、誰もが思っているはずなんです。だって、子どもが新しいことに挑戦する勇気を失いかねませんから。
いっぱい泣いて、いっぱい笑って成長する
子どもの失敗を親がポジティブに受け止められると、子どもは失敗に対して柔軟に対応して、困難から立ち直る力が育っていきます。失敗から学ぶことで、いろんな問題に対して新しい考え方ができるようにもなりますね。
失敗から学ぶ姿勢は、成長後にも出会うさまざまな挑戦に対応する土台になります。だからこそ、失敗に対するネガティブなイメージを親は手放しておくことが大切なのですね。
それにしても、どうして私たちって失敗に対してネガティブなイメージを持っているのでしょう。
失敗して笑われた。
親に怒られた。
そんな記憶が呼び覚まされるというのも理由の一つですが、今回はもう少し大きな視点でこの理由を見てみたいと思います。
「もっとちゃんとやりなさい」
子どものころ、言われませんでしたか? 宿題の手を抜いた。足で雑巾がけした(私だけでしょうか、笑)。脱いだ服をほったらかした。
生活の中で繰り返し言われるこの言葉は、「ちゃんとしてないと認められないよ」「ちゃんとしてないとダメな人間になるよ」という裏メッセージが潜んでいます。
「ちゃんとかたしなさ―い!」って声が飛んできそうですね(汗)!
私たちが子どもだったころは、マイナスポイントがないことが「ちゃんとした人」の基準の一つでした。だからできないことをできるようになるのが大事だったんですね。
でも、時代は変わりました。マイナスポイントがないことよりも、自信をもてる一つがあることが自己肯定感を高めると今は言われています。できないことよりもできることに目を向けていきましょう。
これは今も昔もあまり変わりはないのですが、親の中には、子どもが失敗することを心配するあまりに、先回りして失敗の要因を取り除くこともあります。それによって、失敗した経験が少ないまま大人になったケースもあります。
そうすると、親自身が失敗に対する向き合い方を知らないので、子どもの失敗に過剰に反応してしまったり、自分がされてきたように失敗の要因になりそうなものは排除したりしてしまうんですね。
このコラムをお読みなら思い当たることがあるという方も多いと思います。子育て中の親に対する世間の風当たりは、時に冷たい北風のよう。親としてちゃんとしないと何を言われるか分からない。無言のプレッシャーの中で、そんな風に思わされてしまっている側面も少なからずありますよね。
今や子育てをしている人の数は、全人口の約18%。社会的にはマイノリティなんですね。でも、だからこそ温かく受け止めて、社会全体で子育て世帯を支える空気を作っていきたいものです。
では、どうしたら「失敗=ネガティブ」の思考回路を切り替えることができるのでしょう。
ちょっと思い返してみてください。
あなたが自転車に乗れるようになるまでに、どれだけの失敗をしましたか?
たくさん転んで、それでも何回もペダルに足を乗せ、時には親に背中を支えてもらいながら練習を繰り返したはずです。
ピアノやスイミングなどの習い事でも、何度も失敗しながら少しずつ上達して、難しい曲が弾けるようになったり、より速く泳げるようになったのではありませんか?
失敗した。できなかった。ダメだった。
そんな思い出の何倍も、たくさんの失敗を乗り越えてできるようになった経験を私たちは必ず持っています。
おもしろいもので、当たり前にできるようになったことというのは、それまでのプロセスを忘れて昔からできていたような気がしてしまっているのですね。
私たちは失敗を繰り返して成長してきた。
そのことをまず、思い出してみませんか?
そして、たくさんの失敗をしている時に励まされた言葉、支えてくれた人のことも思い出してください。
あなたを支えてくれた人や言葉を、子どもたちに届けましょう。それが、子どもたちの失敗に向き合う力になります。
そしてもう一つ。
子どもは失敗を通して、確実に成長していくということを信じましょう。
失敗がネガティブだと思うのは、それが挫折につながると思っているからです。でも、長い目で見たら、失敗も確実に成長のバネになるのです。
失敗したらダメな人間になってしまうなんてことは、絶対にありません。私たちが失敗しながらも成長してきたように、子どもたちも失敗を通して確実に成長していきます。
それを信じて、支えていきましょう。
失敗は挑戦の証しです。
何もしなければ失敗することはないけれど、成長することもありません。
子どもたちは毎日の小さな挑戦を通じて、自分と向き合うことを学び、成長していきます。
親として、その過程をサポートし、子どもが失敗から何を学び取れるかを一緒に考えていきましょう。それが、子どもにとって真の学びであり、価値ある経験となっていきますよ。
生田あゆみ
元私立高校教員
教育コーディネ-ター
21世紀型子育てプロポーザー
ちゃんとしなきゃで子育てをしていたら酸欠になりました。
そういえばこの感覚、教員時代にも感じていたぞ?
おかしいな、なんでうまくいかないのかな?
そんな思いから学びを深めていくと、教育も子育ても古い価値観にとらわれて自分の感覚を置き去りにしていることが分かりました。そして、私と同じように自分を失くして子育てしている人たちがたくさんいることも知りました。
現在は、「わたし」を軸にした21世紀型子育てマインドの育み方をお伝えするふぁみりあすと、「教育を選ぶ」をサポートし、学校選びの選択肢を増やすポータルサイト「教育移住.com」を主宰しています。
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